2012年10月17日水曜日

富士山への道

 1978年の夏、富士山、富士宮口登山道を、金剛杖を片手に持ち、必死の形相で登っていく、高2の私がいます、五合目には、親父が、私の戻ってくるのを待っています、「早く登って来ないと、車で、先に帰るからな、」

 冗談を余り言わない親父でしたから、その一言を聞いた私は、山頂目指して、もうスピードで走って行きました。

 途中、ゆっくり登山道を登って行く登山客を、何人追い抜いただろうか、稀に抜かれた登山客が私に向けて、「富士登山マラソンの練習か?」と声をかけてきました。

 富士登山マラソン?何のことだ、それより早く登って降りて来ないと、あの親父がいつ、私をおいて、家に帰ってしまうかも知れない、だから必死の形相なんです。

 続く

0 件のコメント:

コメントを投稿